
皮脂が多く分泌されることが肌荒れの要因。こう考えている方も少なくないでしょう。確かに、思春期などの肌荒れは過剰過ぎる皮脂が原因で起こります。
ホルモンも安定しませんし、それが肌にニキビなどのかたちであらわれます。大人でも皮脂が肌トラブルに関与してはいるのですが、より気にしないといけないのが、“乾燥”です。
ここでは、日常に潜んでいる乾燥の危険性について考えていきたいと思います。
乾燥がいけない理由
洗顔をした後、皮脂が一切感じられないツルツルの肌になっており気分が良いと思います。
脂っぽさのないすべすべの肌というのは誰もが憧れるところです。しかし、本当にそれは肌にとって良いのでしょうか。まず、肌の表面に分泌されている皮脂はバリアのような役割を持っています。
例えば、紫外線などに肌は弱いため、バリアがないとかなりのダメージが肌奥に蓄積されてしまいます。
シミやシワの原因も紫外線が関連しているため、できれば常に肌は紫外線から守ってあげていたいところです。
しかし、洗顔や化粧水などで肌の皮脂を奪い去ってしまうと肌表面のバリアが無くなってしまうのです。そうなるとどうでしょうか。
屋外に外出した時など、紫外線ダメージがフィルター無しで肌に刺激を与えることになってしまうのです。
皮脂が多く分泌される
さらに注意したいのが、皮脂が実は多く分泌されてしまうところです。
奪っているのに増えるというのは不思議ですが、私たちの体は何かが足りなくなるとそれを補おうと、その足りない成分を多く生成してしまうようにできています。結果、乾燥しているのに毛穴には多く皮脂が分泌され詰まりやすくなり、乾燥しているのに吹き出物が出たりしてしまうわけです。
サラサラ…という状態が理想的ですが、それを目指し過ぎてカラカラになると良いことはひとつもないわけです。
日常に潜む乾燥の危険性とは?
私たちが生活している現代は、乾燥を引き起こす環境に囲まれていると言っても過言ではありません。例えば、外気はもちろんですがエアコンなどの空調設備による影響です。
どこでも快適に過ごせるようになった今の時代、常に空調が使われているため乾燥状態になりやすいと考えられます。
特に、電車や飛行機に長時間乗る方、車の中も快適にエアコンをつけている方は要注意。知らぬ間に、どんどん皮脂が奪い去られていると考えていいのではないでしょうか。
ストレスや食生活にも注意
ストレスや乱れた食生活が肌に悪い、というのは誰もが理解できる事柄です。しかし、一体どのように悪いのか、というところまでは言及する人は少ないでしょう。
ストレス状態というのは交感神経が優位な状態であるため、血管が収縮して血流が悪くなります。当然、栄養素などは血液に乗って体に流れますので肌のターンオーバーなどが乱れて乾燥を引き起こす可能性があります。
食事も、肌を潤わせるために必要なさまざまな栄養素が不足していれば肌に悪影響が訪れます。
肌以外にも栄養素は体には必要なため、あまりに偏るとそういった部分にだけ栄養が行き届き肌に届かないということになります。
一日、野菜などをドカ食いしても意味がないように、毎日バランス良い食事を摂取することが美肌の基本なのです。
入浴やケア方法
毎日お風呂に入る方がほとんどだと思いますが、入浴中は肌が乾燥しやすい状態ですので注意です。
風呂内は湿度が高いので潤っているイメージですが、肌にとっては水分が蒸発しやすい状態になっています。顔を塗らして放置していたり、ゆったりと何時間も入っていると乾燥肌を招いてしまいます。
お風呂上がり、数十分以上化粧水をつけない方も乾燥状態を引き起こすので注意しましょう。
また、化粧水や美容液なども付け過ぎると逆に乾燥しやすい状態になります
。美顔器などを上手に使い、肌奥をしっかりと潤わせることが大切です。日常には、肌を乾燥させるさまざまな危険があります。ぜひ、意識しながら美肌を目指してみてはいかがでしょうか。